●1940.12.3 パラマウント
●日本未公開
キャスト 役名…俳優名
ダニー……フレッド・アステア
エレン……ポーレット・ゴダート
A・ショウ……アーティー・ショウ
ハンク……バージェス・メレディス
レスター・チゾム……チャールズ・バターウォース
セルゲイ……マイケル・ヴィサロフ
ストーリー
ダニーとハンクは、大学のバンドのトランペット奏者。二人そろって一目ぼれした美女エレンを、バンドに引っ張り込み、マネージャーにしてしまう。
すると、意外にもエレンはやり手のマネージャーになり、アーティー・ショウ楽団に引き抜かれてしまう。
二人は、エレンに口をきいてもらい、アーティー・ショウ楽団のオーディションを受けるが、二人とも自分だけ受かってエレンと付き合おうとしているため、互いに足を引っ張り合い、二人とも不合格になる。
仕方なく、二人は大学を卒業して、そのまま一般の就職をしてはみたものの、音楽とエレンへの思いを断ち切れず、再び音楽の道へと帰って来て、エレンの前でステージに復帰する。
ミュージカル・ナンバー (★はアステアのナンバー)
I Ain't Hep to That Step But I'll Dig It★
Sweet Sue
Love of My Life★
I'm Yours'
Concerto for Clarinet★
Poor Mr.Chisholm★
その他情報
- アステアは、大学生役(7年生という設定だけど)を演じているが、この年41歳である。完全に無理がある。しかし、それでも別に文句を言う気にならないところがアステア映画なのである。
- ゴダートは、この映画の後、バージェス・メレディスと結婚した
- アウトテイクになったダンス「ザ・ゴースト・アップステアーズ」は、唯一のアステアとハーミズ・パンのダンスになるはずであった。非常に惜しい! このフイルムは、残っていないのだろうか?(ただし、アステア自身は、このダンスは「大したダンスではない」と語っている)
- ゴダートがまったく踊れないので、振り付けのハーミズ・パンは苦労した、とのこと。出来上がったダンスを見ると、私の目からは「ゴダート大健闘」と見える。でも、「ゴダート、ダメダメ」という声の方が大きいけど
- ゴダートの、本作のギャラは、週5000ドル
- アステアは、「この作品は、スクリーンで見るよりTVで見るほうが良いようだ」と、自伝に記している
- 本作では、アステア唯一のコサックダンスが見られる
- 本作で登場する「アーティー・ショウ楽団」は、もちろん本物であり、「足ながおじさん」に出演するレイ・アンソニー・オーケストラの「一曲だけチョイ出」とは違って、物語の後半を楽団の音楽性で、格段に優れたストーリーに引き上げている。アーティー自身には、台詞も演技もそこそこあるので、アーティーやアーティー・ショウ楽団のファンなら、ぜひとも見るべき映画である。
- 本作は、昔は(30年くらい前かなあ?)「恋のスウィング合戦」という邦題で呼ばれていたが、最近は「セカンド・コーラス」が一般的のようだ。
- アステアのトランペットは、ボビー・ハケットの吹き替え
- メレディスのトランペットは、ビリー・バターフィールドの吹き替え
- 私は本作を、「オープニング曲がかっこいいアステア映画№1」だと思います
スタッフ
製作……ボリス・モロス
監督……ヘンリー・C・ポッター
脚本……エレイン・ライアン、イアン・マクレラン・ハンター
撮影……セオドア・スパークル
音楽……ジョニー・マーサー、アーティー・ショウ、ベルナルド・ハニゲン、ハル・ボーン、
振り付け……ハーミズ・パン