アステアのミュージカルナンバー

チーク・トゥ・チーク Cheek to Cheek

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映画「トップ・ハット」のために作られた曲。
作詞・作曲ともにアーヴィング・バーリン

Cheek to Cheekを最初に歌ったのはアステアである

昔は、曲名は邦題で「頬をよせて」と呼ばれていたものだが、最近は「チーク・トゥ・チーク」でいいらしい。
スタンダードの中のスタンダードになってしまい、あらゆる歌手が歌っているので、多くの人は、いまやアステアが創唱したことを知らないようだ。

歌詞の内容は、「二人で頬をよせて踊っていると、ヘブンにいるみたいだ」というもの。

初めて、バーリンにこの曲を聞かされたアステアは、キーが高すぎることを心配したという。多分、ここまでのスタンダードに成長するとは、歌う本人は予想していなかったろう。

映画「トップ・ハット」の中のCheek to Cheek

Cheek to Cheekは、映画「トップ・ハット」で使用されている。
ストーリーの中では、 アステアとジンジャー・ロジャース がこの曲を踊り、アステアは「デイル(ジンジャーの役)に愛されている」と確信を得る、という重要な役割のある曲である。

映画の中で、アステアとジンジャーがこのナンバーの撮影をした際に、有名な「羽事件」が起こった。(詳細はコチラ→トップ・ハット

羽事件の元凶になった、ジンジャーの衣裳は、ドレス全体に、白い羽根をたっぷりつけたもの。ジンジャーいわく、「この衣裳は、私とデザイナーしか気に入らなかった」とのこと。
ジンジャーの体の動きに合わせて、羽根も一緒に動いてくるのが優雅であるが、なにやらモワモワすぎるような気がしないでもない。

Cheek to Cheekは、ダイナミックなダンスである

Cheek to Cheekは、メロディが非常に優雅である。
しかし、優雅でありながらドラマティックで、踊るアステアとジンジャーのステップは、アクロバティックともいえる激しいものである。

プロのダンサーのステップでも、素人にもちょっと真似できるものというのはあって、普通は、優雅な曲ほど「真似可能度」は高いのであるが、Cheek to Cheekは、ズブの素人は諦めたほうがいい。見るだけにしましょう。

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