コメディアン。(1888~1964 米生)
マルクス兄弟の1人。どさ周りのボードヴィリアンから、喜劇史に残るコメディアンにまで上り詰めた。
「シュールなコメディアン」としては、もしかすると人類史上最高峰の人かもしれない(喋らない設定を、あんなに引っ張れるものだろうか)。
シュールな上にもシュールでありながら、パワフルな芸風は、さすが舞台人というべきであろう。
アステアとは、映画での共演は無いが、戦争中のハリウッド基金巡業を一緒に回っている。
ハーポとアステアが同じステージに立ったら一体どういうことになるのか想像もつかないが、だからこそ見てみたい気もする。二人で果てしなくナンセンスなステージをやったんじゃないかと想像するのはなかなか楽しい(フレッドのステップは、あそこまで行くと「ある意味ナンセンス」なのだから)。
もしくは、ハーポの奏でるハープで、フレッドに踊ってもらってもいいだろう。元々、ハーポはミュージシャンとして舞台に立った人であり(面白演出をしているうちに、そっちで人気が出てしまったのである)、映画でハーポが弾いているハープは、ちゃんと本人が演奏しているのである。
●代表作
「我輩はカモである」
「オペラは踊る」