ミュージカル女優(1923.3.8~2008.6.18 米テキサス州生)。
スタイルが良いうえに、超美人。長い足を生かした美しいダンスが最高。
子供の頃に、RKOのアステア&ロジャースの映画はすべて見ている、とのこと。
フレッド最高のダンスとも言われる、名作「ダンシング・イン・ザ・ダーク」のダンス・パートナー。
アステアとは、「ジーグフェルド・フォーリーズ」、「バンド・ワゴン」、「絹の靴下」の三本で共演している。
シドは、8歳からバレエを習い、12歳でニコ・チャリス主宰催のバレエ学校に入学。16歳でニコと結婚した。(すごい……)
ミュージカル映画が廃れてからは、映画業界は引退し、ラスベガスで踊っていた。
ブロードウェイに出演することもあり、70過ぎても衰えない脚線美が観客のため息を誘った。
シドは、それほど演技を誉められる女優ではない。(特に下手だとも言われないけど)その割りに、ギャングの情婦から、お嬢様バレリーナ、素朴な村娘、ソ連の女スパイなど、何を演じてもはまるところがすごい。
美貌とダンスがあれば、ミュージカル女優は何にでもなれるということだろうか。
代表作
「ブリガドーン」BRIGADOON
「雨に歌えば」SINGIN' IN THE RAIN
その他情報
- 「ジーグフェルド・フォーリーズ」には、公開されなかった幻のフィナーレが存在する。アステアと、シド・チャリスと、ルシル・ブレマーが踊るナンバーだったのだが、「長すぎる」との理由でカットされた(昔のミュージカルって、こういうもったいないことを、わりと平気でやるよね)
- 「イースター・パレード」でアン・ミラーの演じたナディーンは、当初シドが演じる予定だったが、シドの事故のため、急きょミラーに変更になった
- 「雨に歌えば」で、シドが白いスカーフをして踊るナンバーを、私は長年特撮だと思っていたが、本物だということを最近知った。皆さんは知ってました?
- マリリン・モンロー最後の映画「女房は生きていた」(未完)には、シドもキャスティングされており、完成すればシド唯一のマリリンとの共演になるはずだった。シドとは関係ないけど、アステアとマリリンの共演というのも、残念ながら存在しない。ちょっと見てみたかったかも。
- シドは、煙草は吸わない。アステアと共演した「バンド・ワゴン」には、「ギャビー(シドの役)は本当は煙草を吸わないのに、トニー(アステアの役)に煙草をすすめられて断れず、肺に煙を入れないでパカパカフーフーと吸う」場面があるが、あれが本来のシドに近い。じゃあ、「雨に歌えば」でヴァンプ役で出たときに、鼻からふわーーっと煙を出す喫煙シーンのハマり方は何だと思ったら、あのシーンのために、そうとう喫煙の練習をしたのだそうだ。
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