アメリカのジャズ歌手。(1925.9.13~1999.6.5)
メルヴィン・ハワード・トーメ=通称メル・トーメ。作曲や編曲も行い、ドラマーでもあった。
トーメは、幼い頃からボードヴィリアンとして歌を歌っていた。アメリカでは国民的歌手だが、日本ではシナトラやトニー・ベネットに比べると、やや知名度が低いような気がする。(シナトラが特別なだけかもしれないが)
トーメの、繊細で滑らかな声におくられた愛称は「ベルベットの霧」。しかし、この呼び名は本人は気に入っていなかったそうだ。
トーメは、尊敬する歌手として、何度かアステアの名を挙げている。トーメほどの歌手で、シンガー・アステアを「尊敬する」と公言した人は珍しいと思う。
ただし、私はトーメが「アステアの歌について、深く言及している」ような文は読んだことが無いので、「アステアの、あの真似できないテイスト」が良いという意味なのか、「歌唱として、本気で良いと思う」という意味なのかは分からない(あるいは、両者の総合得点が高いという意味なのかも?)。
また、トーメはタップが踏めるという、見逃せない事実がある。
私はトーメのタップを見たことが無いので、ショーの映像などで、トーメのタップ・シーンがあるものなら、ぜひ見たいと思う。見ていない私は、トーメのタップのレベルを知らないが、ボードヴィリアン出身ということは、完全に身についたタップを踊れる可能性もアリだと思う。
※「身についたタップ」=「アステアみたいな人外のタップ」という意味ではありません