アステアとファッション


アステアは、おしゃれさんで知られる。
彼の自伝には、人のファッションを見てカッコイイと思うたびに、「これと同じものを誂えよう!」と決意するエピソードが、数多く記されている。(車の接触事故の、相手方のファッションに注目したことさえある)

スカーフ・ベルト

アステア独自のファッションとして、最も有名なのは、「ベルト」である。アステアは、スカーフや、時にはネクタイをベルトの代わりに結んでいた。
このスタイルは、映画の中でもしばしば見ることができる。(「ブロードウエイのバークレー夫妻」のBouncin the Bluesでは、ジンジャーの衣装にスカーフ・ベルトが取り入れられている)

スカーフ・ベルトは、アステアがすると、大変に粋に見える。なぜ、日本の男性達は真似しようと思わないのか。それとも、あれを真似するのは、実際には難しいのだろうか?
ボブ・フォッシーは、自身が振り付けしたダンス(ダンスのタイトルは、「フォー・フレッド」)の中で、ダンスが佳境に入ると、男性群舞がいっせいに上着を脱ぎ捨て、全員がスカーフ・ベルト姿になるという、アステア・ファンなら大喜びの演出をしているが、それも、舞台の上だからできることなのだろうか……。

ちなみに、スカーフ・ベルトは、ブロードウェイ時代からすでにフレッドの定番ファッションであり、ハリウッドに移ったばかりの「空中レビュー時代」の作中でも、当たり前のようにこのスタイルを披露している。


女性パートナーのファッションも……

アステアは、自分がおしゃれさんなものだから、女性のファッションも気になったらしい。ダンスのパートナーの衣裳にも、本当は言いたいことが色々あったと思われる。
最晩年のパートナー、バリー・チェイスは、「もっとこういうのがいいよ」というアドバイスを、かなりストレートに受けたそうだ。

アステアのスタイルブックがある!

アステア・ファンなら、所有している人は多いと思うが、2004年に、アメリカでアステアのスタイルブック「Fred Astaire Style」が出版された。すでに亡くなっているダンサーの、ファッション中心の本が出版されるのは、かなり異例のことと思う。(二枚目スターならそれも分かるが、フレッドはそうではないのだから!)
去年の秋頃、私は丸善の特設コーナーで平積みになっているのを発見し、かなりびっくりした。(そのときには、すでにアマゾンで買って所有してました)

追記:私だけのアステア

画家の友人に、「Fred Astaire Style」を貸したところ、素敵な絵を付けて返してくれました。
「バンド・ワゴン」の、ガール・ハント・バレエのアステアの、切り絵を作ってくれたんです。私の宝です。
画像を公開したいところですが、プロの画家さんの仕事ゆえ、遠慮するべきと思います。どうだ、見たいだろう。

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